「いやいや、まてまて。俺のがお似合いだろ」
 と何故か突然、学ラン姿の銀八が出てきて、俺の肩を抱く。
「きゃーっ!!!」
 とまた悲鳴が上がり、フラッシュが炊かれる。
「どこがお似合いなんだよ?」
「こー、なんか、何かが間違った感じとか?」
「っていうか、そろそろ学園祭終わりだろ?あんた、いつまで学ランな訳?っつーか、俺の制服、そろそろ返せよ」
 とメイド服を着た志村に言った。
「HRの時、何聞いてたのよ?うちのクラスはこの格好のまま、後夜祭よ」
 と志村はしれっと答える。
「後夜祭〜?」
「校庭でキャンプーファイヤーして、フォークダンス」
「フォークダンスだー?」
「お約束じゃない。お約束は大事なのよ?法律よりも!!!」
「法律よりも〜?法律やすっっ!!!」
「とにかく、後夜祭終わるまで、制服は返さないわよーん。今年の後夜祭はね、みんな仮装して参加なのよ。おほほほほほ〜」
 志村がむかつくあの高笑いで去っていく。
「銀八も参加すんの?フォークダンス」
「どーしよっかなー。せっかくだから参加しようかなー」
「土方、俺と手つないで踊りたいだろ?フォークダンス」
「ふざけんな!!!」
 いちいち冗談に噛み付いてくる。土方って面白い奴だ。